2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧
積極財政派の政治家は少なくありませんが、その多くは政府支出を増やすことに積極的であっても、減税にはあまり積極的ではないようです。減税も政府支出拡大もどちらも財政政策なのですが、なぜか人気があるのは公共事業等の政府支出拡大です*1。実際には、…
「寛容とはなんであるか。それは人類愛の領分である。我々はすべて弱さと過ちから作りあげられている。われわれの愚行を互いに許しあおう。これが自然の第一の掟である。」-ヴォルテール*1 これはフランスの哲学者ヴォルテールの言葉です。宗教上の不寛容を…
政治の話題は熱くなりがちで、ネットだと相手が見えないので尚更そうです。 でも、「ネットなら俺は無敵だ!」なんて勘違いしてはいけません。ネットだからって、法律を守らなくてもいいわけではありません。ご注意ください。 以下、総務省のサイトから転載…
騒いでいるのは大部分は選挙区外に住む無関係な方だと思いますし、千葉県民は良識を持った判断を下されるでしょうけれども、あまりにひどいので繰り返しになりますが千葉5区の選挙について投稿します。 さて、今回は、ウイグルの人権問題に関するデマを取り…
左派メディアの「切り取り偏向報道」を批判し眉を顰めるのが昔の保守派でした。ところが、今を時めく自称真正保守の方々は切り取りが大好きなようです。 えりアルフィヤ氏の音声が”流出”などと称して右派サイトに公開されている音声は、公開の場でえりアルフ…
私ももうそろそろうんざりしているのですが、千葉5区補選の話題です。選挙は明日ですから、もう少しお付き合い願いましょう。 火のないところに煙を立てる陰謀論者の才能は実に驚くべきものです。もっと別のことに使っていたらさぞ役に立ったでしょう。 立候…
昨今流行りの本が何と言おうと、選挙なしの民主主義はあり得ません。22世紀の民主主義であろうと23世紀の民主主義であろうとそれは変わりないでしょう。 今はちょうど統一地方選、衆参補選のさなかですが、政治に参加し、自らの権利を行使することは大変大切…
週刊読書人の峰岸様から当ブログをご紹介いただきました。 柿埜真吾さんがブログを開設したので御案内。直近では先日の岸田首相襲撃事件や千葉5区補選の候補者に対する差別問題について指摘されています。読み応えのある投稿ばかりですので、ぜひチェックし…
さて、残念な(?)お知らせがあります。 当初の方針にはやや反しますが、Twitter開設をお知らせします。投稿について告知しますので、私のTwitterを時々ご覧いただければ幸いです。 SNSは非常に苦手なのですが、読者の皆様の利便性を考えると、Twitter等で…
さて、前回の投稿では左派のダブルスタンダードを批判しました。では、右派の方は立派なものなのかといえば、言うまでもありませんが、それも決してそうではありません。今回の島田雅彦氏のテロ肯定発言や左派知識人の「あべしね」といった暴言に抗議してい…
作家の島田雅彦氏が安倍元首相の暗殺について「いままで何ら一矢報いることができなかったリベラル市民として言えばね、せめて『暗殺が成功して良かったな』と。まあそれしか言えない」などと述べ大きな批判を浴びています*1。社会的地位のある方がテロ礼賛…
社会を揺るがすような大きな事件が起きると、必ずと言ってよいほど、事件を「日本社会の闇」とか、「社会の責任」にする意見が出てきます。未成年の凶悪犯は現代の若者の誰もが抱えている心の病のせいですし、テロ事件は政治の病理が引き起こしたもの、加害…
えりアルフィヤ氏の主張する政策にはもちろん賛否はあるでしょうし、それはそれで大いに議論すればいいでしょう。しかし、候補者についてすぐわかるようなことを調べもせずに人種偏見に基づいて適当なことを断言したり中傷したりするのはそういう議論以前の…
第二次世界大戦中、米国の日系人が収容所に送られたことは少し歴史に詳しい方ならご存じでしょう。証拠を一切挙げることなく、日系人のスパイ行為や破壊活動が懸念されるからなどという理由で差別的な措置が取られたのです。たとえ当時の米国にとって日本が…
今日、和歌山県で衆院補選の選挙応援中の岸田首相に対して爆発物が投げ込まれる事件がありました。幸い首相は無事で、犯人も取り押さえられましたが、このようなテロ行為は民主主義に対する挑戦であり、決して許されることではありません。 昨年には参議院選…
前回に続き、えりアルフィヤ氏への誹謗中傷について取り上げます。極右的言動をする方の中には、えりアルフィヤ氏が選択的夫婦別姓を支持している*1ことを執拗に攻撃する方がたくさんいます*2。 しかし、選択的夫婦別姓に賛成か反対かにかかわらず、選択的夫…
最近、千葉5区補選に自民党から立候補している、えりアルフィヤ氏に対して執拗に罵倒を繰り返している方がいます。彼女のご両親が中国出身だというだけで誹謗中傷を書き込む人がいるのは本当に悲しいことですし、憤りを禁じえません。虚偽の情報を流すのは…
日本では、どういうわけか「金融緩和は新自由主義」、「金融緩和は右派の政策だ」といったマクロ経済政策への奇妙なレッテルを張る人がいます*1。第二次安倍政権の進めたアベノミクスが大胆な金融緩和を中心にした政策だったからだと思いますが、こうした見…
「諸君、議論が白熱すると、あまりに簡単に相手には悪意があると決めつけるのは実に不快な習慣であります。意図に対しては寛大であるべきなのです。それは良いものだと信じなければいけませんし、実際明らかにそうなのです。しかし、我々は矛盾した論理や不…
昨日の記事では、現在の技能実習制度の最大の問題は、実習生が実習先を変更する自由がない点だと指摘しました[1]。この問題に限らず、労働者に選択の自由がない状況では、労働環境は劣悪になりがちです。 社会主義計画経済は、基本的に政府という唯一の雇用…
4月9日、植田和男氏が日銀総裁に就任し、今日は就任後最初の記者会見[1]が開かれました。植田総裁の会見は副作用に配慮しつつ現行の金融緩和を継続するという趣旨の無難な答弁に終始し、新しい情報は殆どありませんでした。結局、植田総裁がどういう方針をと…
「大半の労働者にとって最も頼りになる有効な保護は、多数の雇用者が存在していることによって提供される。…雇ってくれる可能性がある雇用者がただ一人しかない人々は、僅かな保護しかもたないか、あるいは全くもっていない。労働者を守る雇用者がいるとすれ…
今日、黒田東彦日銀総裁が退任されました。10年間、消費増税やコロナ禍といった大きな逆風に見舞われながらも、日本経済を支えてきた功績は大変大きいと思います。 昨日の最後の記者会見で黒田総裁自身が指摘されたように、量的・質的金融緩和により、日本は…
昨日の日経新聞に、欧米の金融不安が長引く可能性を指摘した記事が出ていました。 金融不安、長期化の恐れ 世界に残る危機の芽 - 日本経済新聞 (nikkei.com) 貨幣的要因を軽視する見方が多い中で、米国の広義の貨幣量(M2)の急激な減少に警鐘を鳴らす記事の内…
さて、タイトルは半ば冗談ですが、半ば真面目です。以下の記事をご覧ください。 書店ゼロ自治体、全国で26% ネットでの無料配送規制の議論も:朝日新聞デジタル (asahi.com) 書店ゼロの自治体が4分の1もあることが紹介され、自民党の「街の本屋さんを元気に…
お恥ずかしながら、原稿執筆でも講演でも、私は時間に余裕を持って行動した試しがありません。悪い意味で完璧主義なので、あれこれこだわり過ぎて、いつも時間には余裕がなくなってばかりです。結局、最後のぎりぎりまでやるので、思わぬミスが相次ぎ、実際…
私は黒田東彦日銀総裁の下で始まった量的・質的金融緩和が景気に大きな影響を与えてきたことを評価する立場ですが、金融政策というのは多くの方にとっては縁遠い話題でしょう。金融政策についてお話ししても、大抵はあまり強い反応をいただくことはありませ…
岸田首相の「異次元の少子化対策」は結局、異次元の増税に終わるのではないでしょうか。自民党の茂木幹事長が4月4日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、「増税に頼らず」に社会保険料を財源として少子化対策をするという趣旨の発言をされたことが話題…
週刊読書人3月10日号の岩田規久男先生と私の対談<中央銀行は誰のものか>から、本編未収録の記事を番外編として読書人WEBで公開していただきました。ぜひご一読いただければ幸いです。 【読書人WEB限定】対談=岩田規久男×柿埜真吾|日銀新執行部発足を控え…
長々と長文失礼いたしました。①~③、いずれも誤解であることは理解していただけたかと思います。 繰り返しになりますが、私は人種差別に強く反対する内容の著作を公にしてきましたし、歴史問題について何か書いたことすらありませんから、「ネトウヨ」などと…