柿埜真吾のブログ

日々の雑感を自由に書きます。著書や論考の紹介もします。

Happy 111th birthday, Milton Friedman!

今日(7月31日)は、フリードマンの生誕111周年です!少々遅ればせながら、お祝いを‼皆さんも是非この機会に自由主義の偉大な経済学者の著作を手に取っていただければ幸いです!

自由と経済成長について

「文明の偉大な進歩が中央集権的な政府によってもたらされたことは未だかつてない。〈中略〉偉大な業績を生み出したのは個人の才能であり、体制に逆らって貫き通された不屈の意志であり、個性や多様性に寛容な社会であった。多様性に満ちた個人の行動は政府には決して真似できない。〈中略〉政府は進歩を停滞に、多様性を均一の凡庸さに変えてしまう。けれども、多様性こそ、明日の底辺を今日の平均以上に押し上げる試みに欠かせない要素なのである。」*1

減税について

「政府の乱費と無駄遣いを減らすにはその収入を減らす以外の方法はない。」*2

法人税について

「初歩的な事実だが、”企業”は税を払わないし、支払うこともできない。ただ人間だけが税を払う。企業の職員は小切手にサインするかもしれないが、内国歳入庁に払われる税金は、もとはと言えば会社の従業員、顧客、株主に由来するものである。企業とは、その従業員、顧客、株主が互いの利益のために協力し合うための媒体に過ぎない。」*3

日本経済について

「減税と企業に対する政府介入や管理の削減ないし廃止と、自由な市場に対するより大きな依存と、物価安定に専念する金融政策にもっと強力な役割を果たさせることが、日本の窮状を解決する。また、その時にこそ、もともと創造的で生産力に富んでいる日本の人々の能力と自発性とが自由な市場を通じて発揮される。」(『選択の自由』2002年の日本語版への序文*4

*1:Milton Friedman(2002),Capitalism and Freedom,University of Chicago Press.

*2:Milton Friedman(1983), Bright Promises, Dismal Performance: An Economists Protest, Thomas Horton & Daughters.

*3:Milton Friedman(1975)There's no such thing as a free lunch, Open Court.

*4:M&R・フリードマン(2002)『選択の自由』西山千明訳,日経ビジネス文庫, 7頁. ただし「貨幣政策」とある部分はmonetary policyの訳なので「金融政策」に改めています。